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緑のカプセルと花

ジスロマックは、クラミジアなどの性病や歯周病・気管支炎・肺炎の治療に用いられることが多い抗菌薬(抗生物質)です。抗生物質を服用すると腸内の細菌バランスが崩れるので、下痢などの消化器系の副作用が出やすいことが知られています。ジスロマックについても、善玉菌を殺傷することで消化器系の症状が出る場合があります。ただし、他の抗生物質と比較すると有効成分のアジスロマイシンは腸内細菌への影響が少ないので、副作用が出にくいという特徴があります。ジスロマックを服用した際の副作用の発生頻度は非常に低く、ほとんどの人は何も起こりません。

ジスロマックによる副作用は危険?

ジスロマックの添付文書には、服用後に発症する可能性のある副作用に対する注意が喚起されています。薬の添付文書には主な副作用として、下痢や吐き気などの消化器系症状や肝機能の低下などが記されています。細菌の殺傷能力が高い抗生物質であれば、腸内細菌に影響が出る場合があるので、下痢などの消化器系の症状が出る頻度が高くなります。ジスロマックの有効成分のアジスロマイシンも細菌を死滅させる作用があるので、消化器系の症状が出る可能性があります。それでも他の抗菌薬と比べると腸内細菌に対する影響が少ないため、下痢などが発症しにくいことが知られています。

有効成分のアジスロマイシンは、モチリンと呼ばれる消化管ホルモンと分子構造が似ていることが知られています。ごく稀に、薬を服用した直後に体が薬の成分をモチリンと誤認して、一時的に腸の活動が活発になって下痢に似た症状(モチリン様作用)が出る場合があります。モチリン様作用は一時的で、薬の血中濃度のピークを過ぎると治まります。

薬の添付文書には、消化器系の症状以外の副作用として、肝機能低下やアレルギー反応が記されています。抗菌薬に限らず薬を服用すると、一時的に肝臓に負担がかかるので、肝機能が低下するケースが多いのです。健康診断で肝機能をチェックするために、血中のALT(GPT)・AST(GOT)を測定する場合があります。ジスロマックを服用すると一時的にこれらの数値が上昇しますが、何らかの自覚症状が出るほどではありません。治療中に健康診断などで血液検査を受ける場合は、念のために医師に伝えておくようにしましょう。

抗生物質の中には、薬に対するアレルギー反応が起こる場合があり、特にペニシリン系抗生物質で重大なアレルギー(アナフィラキシー)が起こりやすいことが知られています。アジスロマイシンはアレルギー反応が出にくいという特徴があり、薬に対するアレルギーが報告された割合は非常に少ないです。これまで日本国内の医療機関で900万件以上もこの薬が処方されてきましたが、報告されたアナフィラキシーの件数は25件です。このことから、他の抗菌薬と比較して安全性が高いといえます。

抗生物質は、アレルギー反応や危険なアレルギー反応が起こりやすくて危険な薬と考える人は少なくありませんが、ジスロマックは副作用が出にくくて安全性の高い薬です。医療機関で処方される以外にネット通販でも購入することが可能ですが、副作用が出にくいので人気の高い薬のひとつです。

ジスロマックが効果を発揮するメカニズム

ジスロマックはクラミジアの第一選択薬ですが、性病以外にもマイコプラズマ肺炎などの治療にも処方される場合があります。この薬の有効成分のアジスロマイシンは、クラミジアやマイコプラズマなどの細菌に対して強い抗菌効果を発揮します。細菌の細胞に対する抗菌効果は強力ですが、基本的に人間の細胞には害を及ぼすことがありません。

アジスロマイシンが病原菌を死滅させるメカニズムは、細菌が細胞分裂をしながら体内で増殖をするのを防ぐことです。クラミジア感染症を引き起こす病原菌は、人間の粘膜に寄生して増殖をしますが、増殖ができなくなれば人の免疫細胞に攻撃されたり寿命が尽きたりすることで死滅してしまいます。アジスロマイシンは、細菌が生き続けたり分裂したりして増殖をする際に、必要なタンパク質の合成を邪魔する働きがあります。

細菌の細胞の中には遺伝情報を納めているDNAの他にも、自身の体を構成するタンパク質やエネルギーを作り出すための器官があります。細菌の体はタンパク質で作られていますが、リボソームが細胞質や細胞膜などを生み出す役割を果たしています。リボソームは“設計図”である遺伝子の情報を読み取り、順番にアミノ酸を繋げてタンパク質を合成します。

ジスロマックが細菌のタンパク質の合成を阻止するメカニズムですが、有効成分のアジスロマイシンは細菌の体内に運ばれます。細菌のリボソームは2種類の異なるタンパク質で構成されていますが、50Sサブユニットと呼ばれるタンパク質に結合する性質を持っています。アジスロマイシンが50Sサブユニットと結合すると、リボソームはタンパク質の合成ができなくなってしまいます。タンパク質の合成がストップした細胞は増殖することができなくなりますし、細胞膜が薄くなることにより浸透圧で潰れて死滅します。人間の細胞にもリボソームがありますが、50Sサブユニットを持たないので影響を受けることはありません。

アジスロマイシンは飲食物と相互作用することがないので、ジスロマックはいつ飲んでも構いません。ただし下痢などの副作用を発症すると消化吸収される前に排出されてしまう恐れがあるので、空腹時に飲んだ方が良いでしょう。理想は、食前食後から2時間以上空けた空腹時に飲むことです。

日本国内ではアジスロマイシンは医療用医薬品に指定されているので、医師の処方箋がないと購入できません。医師の診察を受けずに薬を入手する場合は、ネット通販サイトを利用して海外から個人輸入する方法があります。海外向けに販売されている錠剤でも、日本国内で流通している製品と全く同じものです。