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ジスロマックが効くのはこんな病気!

2019年12月09日
落ち込む男性

ジスロマックの有効成分はアジスロマイシンと呼ばれる化学物質で、マクロライド系抗生物質の一つです。ペニシリン系やセフェム系抗生物質と比べると、抗菌効果を発揮する細菌(適応菌種)の種類が多いという特徴を持ちます。

マクロライド系抗生物質が開発される前は、ペニシリン系やセフェム系抗生物質が多く用いられてきました。これらの抗生物質は、細菌の細胞内で細胞壁の材料であるペプチドグルカンというタンパク質の合成を阻止する働きがあります。そのため、梅毒やブドウ球菌などのように細胞壁を持つ細菌に対しては高い抗菌効果を発揮します。ところが細胞壁を持たないマイコプラズマ菌や細胞壁にペプチドグルカンが含まれないクラミジア属の細菌に対しては、抗菌効果を持ちません。

マクロライド系抗生物質は、細菌のリボソームに作用することで、細胞の体を作るために必要なタンパク質自体の合成を阻止する働きを持ちます。ペプチドグルカン以外のタンパク質の合成も阻止するので、ペプチドグルカンを持たないような細菌の増殖も抑える働きがあります。このためペニシリンが効かないような病原体に対しても抗菌効果を発揮し、適応菌種の種類が多いというメリットがあります。

ペニシリン系・セフェム系抗生物質と比べるとジスロマックが効く細菌の種類は多く、性病を引き起こすクラミジア・トラコマチスが有名です。これ以外にも肺炎などを引き起こすマイコプラズマ属や、グラム陽性菌・インフルエンザ菌・肺炎球菌・淋菌などに対しても有効です。ちなみにマイコプラズマ菌は、気管支炎や肺炎を起こす細菌です。グラム陽性菌に属する肺炎球菌も、肺炎や気管支炎を起こすことがあります。

ジスロマックはペプチドグルカンを含む細胞壁を持つ細菌だけでなく、ペプチドグルカンを持たないような細菌が原因で起こる感染症にも幅広く効果を発揮します。このため、肺炎・気管支炎やクラミジアや淋病などの性病、歯周病などの治療で幅広く用いられます。アジスロマイシンは泌尿器科や呼吸器科だけでなく、歯周病の治療や歯茎の感染症を防ぐ目的でデンタルクリニックでも処方されることがあります。耳鼻科でも治療に用いられることがあり、蓄膿症の患者に処方されます。日本国内ではジスロマックは淋病の治療に用いられるケースは少ないですが、海外では淋病の治療のために2000mgもの大量のアジスロマイシンの単回投与が行われる場合もあります。