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意外と知らない?性病の種類について

2019年12月15日
病原体

性病(性感染症)という単語や、クラミジアやエイズなどの有名な病気の存在を見聞きした経験がある人がほとんどですが、性感染症の種類や特徴について詳しく知らない人は少なくありません。性病とは、主に性行為によって人から人に伝染する病気で、ウイルスや細菌に感染すると発症します。症状の種類や治療方法はさまざまですが、放置しても自然治癒しない病気がほとんどです。自然治癒または市販薬で対応が可能な病気は、軽度のカンジダ症やヘルペスに限られ、性病のほとんどは市販薬で治療をすることができません。

性病には多くの種類がありますが、厚生労働省が公表したデータによると、患者数の多い順にクラミジア・ヘルペス・淋病・尖圭コンジローマと続きます。他にも常在菌が女性の性器で増殖して起こるカンジダ症や、トリコモナス原虫という寄生虫が原因で発症するトリコモナス症もあります。尖圭コンジローマやエイズは細菌よりも小さいウイルスに感染すると発症する病気で、抗菌薬で治療をすることができません。

性病は病原体ごとにさまざまな症状が出ますが、クラミジア・淋病・トリコモナス症は男性の泌尿器官や男女の生殖器官で炎症を起こします。これらの病原体に感染すると自然治癒することがなく、重症化すると完治後も不妊症の影響を受ける恐れがあります。女性がクラミジアや淋病を発症しても、初期の段階であればほとんどの人は痛みなどの自覚症状が出ません。本人が気づかない間に病気が進んでしまい、気がついた時には不妊症で子供が作れない体になっていたというケースもあります。

女性がクラミジアに感染すると子宮で炎症が起こりますが、妊婦が発症すると胎児に深刻な影響が及ぶ恐れがあります。妊娠中にクラミジアに感染して発症すると、胎児への感染や流産や早産につながるリスクが高くなります。

ヘルペスや尖圭コンジローマはウイルスに感染すると発症する性病で、性器や周辺に病変が生じます。ヘルペスは強い痛みをともなう水疱(水ぶくれ)や潰瘍(びらん)が特徴で、放置しても自然治癒しますが、1~3週間にわたり不快な状態が続きます。尖圭コンジローマは性器や肛門の周囲に痛みのないイボができますが、放置すると無数のイボで覆い尽くされてしまう恐れがあります。尖圭コンジローマのイボの中には悪性腫瘍(がん)を発症する場合があるので、適切な治療を受ける必要があります。

HIV(エイズ)や梅毒は、治療をせずに放置すると命を落とす危険性がある恐ろしい性病です。梅毒は、1940年代後半にペニシリンが発売される以前は完治させることができなかったので、死の病として恐れられていました。HIVは感染しても発症を抑えることが可能ですが、完治させることができないので一生薬を飲み続けなければなりません。