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梅毒はなぜ感染するのか?早期治療を心がけるべき理由

2020年02月13日

梅毒は戦国時代以前の日本でも知られていた性病で、病気の原因は梅毒トレポネーマと呼ばれる細菌です。梅毒トレポネーマはペニシリン系抗生物質が有効なので、現在は適切な治療を受ければ完治できます。1947年にペニシリンが発売されるまでの間は効果的な治療方法がなかったため、日本を含めて世界中で多くの人がこの病気に罹患して命を落としていました。

近代はペニシリン系抗生物質で完治させることができるので梅毒の患者数が激減しましたが、日本国内では2011年頃から感染者が増加しています。特に若い女性の間で患者が増加していますが、病気に対する認知度が低いので、気づかずに治療が遅れてしまうケースが少なくありません。ここ数年の間に、日本で梅毒の感染者数が急増しているはっきりとした理由は不明ですが、中国本土からの外国人観光客が、日本の風俗店を利用することが原因の一つとして考えられています。

梅毒トレポネーマの主な感染経路は性行為で、初期症状を発症すると皮膚から排出される膿に接触するだけで容易に伝染してしまいます。このため、性行為の際に男性がコンドームを着用しても感染を予防することができません。感染を予防するためには、複数の相手と性行為をしないことや、性風俗店を利用しないことが大切です。梅毒に感染すると第1期~第4期まで段階的に病状が進み、無症状の潜伏期間と発症を繰り返します。

病気の治療方法ですが、ペニシリン系抗生物質(飲み薬)を数週間以上にわたり服用します。病状によって治療期間に大きな違いがあり、第1期(9週以内)であれば2~4週間で完治しますが、第2期(9週~3カ月)では4~8週間を要します。第3期以降になると飲み薬だけでは対応できず、認知症などの神経症状を発症する危険性が高くなります。

梅毒トレポネーマに感染して3年以上が経過すると骨や筋肉に腫瘍ができて顔や手足の形が崩壊するほか、内臓や脳が侵されて命を失う恐れがあります。軟骨や筋肉に腫瘍ができると鼻や耳が脱落したり手足の形が大きく変形したりして、治療後も後遺症が残ってしまいます。このため、症状が軽い間に早期治療を開始することが必須です。

梅毒は早期治療が大切ですが、初期の段階では痛みなどの自覚症状が出ないので病気に気づかない場合が少なくありません。梅毒トレポネーマは感染力が非常に強く、発見や治療が遅れるとパートナーにうつしてしまう危険性もあります。早期治療のためには、病院や保健所で血液検査を受けることが大切です。